観測史上、最も明るい超新星爆発 NASAが画像を発表

lightcyan2007-05-09

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200705080019.html

2007.05.08
Web posted at: 16:36 JST

  • CNN

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は7日、エックス線宇宙望遠鏡チャンドラなどが観測した、観測史上「最も明るい」超新星爆発の画像を発表した。研究者によると、これまで知られている超新星の爆発と爆発の様子が異なることから、宇宙の始まりや星の進化、銀河系の成り立ちについてより詳しく研究できる材料になるという。

NASAが発表したのは、地球から約2億3800万光年離れた銀河「NGC1260」で昨年9月18日に見つかった「SN2006gy」の画像。質量が太陽の約150倍の恒星が寿命を迎え、超新星爆発したと見られている。

超新星爆発は、大量のエネルギーを放出するため、数週間にわたって明るく輝く。しかし、「SN2006gy」の明るさは太陽500億個分に匹敵する輝きで、約70日間にわたって続いており、カリフォルニア大学バークレー校の天文学者ネイサン・スミス氏は、「通常の超新星爆発と比べ、数百倍のエネルギーが放出された、怪物のような超新星爆発だ」と話している。

質量の大きな恒星は超新星爆発の後に、ブラックホール中性子星になると考えられている。しかし、「SN2006gy」では爆発規模が大きく、物質が完全に飛び散るため、ブラックホール中性子星にならないという

このことから、「SN2006gy」の爆発は、宇宙の始まりの時期に起こった爆発と同タイプで、爆発によって散らばった物質から新しい星が誕生したことが考えられるとして、研究者は宇宙の始まりや星の進化を解明するきっかけになると期待している。