【知はうごく 文化の衝突】第2部 コンテンツ力(3)日本ゲームの反転攻勢は…

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 「海外のゲームソフト市場は急成長しているのに、日本はそこに食い込めていない」。経済産業省メディア・コンテンツ課の井上悟志課長補佐は、ゲームソフトの輸出拡大の必要性を強調する。

 家庭用ゲームソフト市場は2001年からの5年間で、欧州では1798億円から約3倍に、北米でも3385億円から2倍に膨らんだ。しかし、日本製ソフトの海外出荷高は01年の2532億円から一進一退の状態。シェアは6割から3割に半減した。

 ゲーム業界は「海外を重視するようになったのは最近」(コンピュータエンターテインメント協会和田洋一会長)と、それほどの切迫感はないが、経産省は「存在感の低下」に危機感を強める。

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 しかし、ゲームソフトの海外市場展開は簡単ではない。日本ファルコム(東京都)の山崎伸治社長は、「日本はファンタジーや冒険ものだが、米国はスポーツやアクション系などと千差万別」と国による売れ筋の違いを指摘する。また、言語の翻訳や、現地規制に沿った変更などの「ローカライズ(現地化)」は不可欠。その上、お国柄に合わないと人気が出ない。

 コナミデジタルエンタテインメントは、1990年代に国内で爆発的にヒットした恋愛疑似体験ゲーム「ときめきメモリアル」の米国販売を計画。コンピューターグラフィックス(CG)の“日本的美少女”はそのままに英語化したが、モニター評価は最悪だった。

 しかし、国内で計230万本を売った商品を何とか生かしたい。石塚通弘ゲームソフトカンパニープレジデントは「日本的なキャラや純情ストーリーは米国では受けない」と分析。米子会社と1年半をかけ、ゲームの枠組みを残しつつ舞台設定や登場人物をローカライズした。「元の作品とは似ても似つかない」(石塚氏)ほど変容したが、近く発売にまでこぎ着け「米市場に対する挑戦」と意気込む。

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 急速に市場を広げるオンラインゲームだが、日本企業は家庭用ゲーム機を活用して早くから取り組んでいた。ブロードバンド(高速大容量)通信による常時接続が普及していなかった平成14年、スクウェア(現スクウェア・エニックス)は多人数同時参加型の「ファイナルファンタジーXI」を投入した。2年半をかけて開発されたこのゲームは、全世界で50万人以上が参加するヒット作となり、現在も開発が続く。

 しかし、ネットゲームの主流はパソコンに移っており、日本は米、韓の後塵(こうじん)を拝している。国内最大の参加者を誇る「ラグナロクオンライン」も韓国ゲームのローカライズ。運営元のガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下一喜社長は「オンラインゲームはコミュニティー機能が必要だが、システムや運営面を韓国勢は熟知している」と謙虚にノウハウ吸収の姿勢を見せる。

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 劣勢が目立つ日本の反転攻勢には何が必要だろうか。

 最近の国内ゲーム業界は、大作から離れ、携帯ゲーム機や携帯電話向けの簡易なソフトに傾倒しているが、ゲーム専門誌を発行するエンターブレイン浜村弘一社長は、「オンラインゲーム向けの複雑なソフトの開発にも力を入れなければ、開発能力が偏る」と長期的視点に立った人材活用の必要性を訴える。

 ゲーム制作者を養成するデジタルエンタテインメントアカデミー(東京都)の平野雅一郎学長は「これまではクリエーターの素質や努力で良いゲームを作ってきたが、今後は人材育成に国レベルで取り組む必要がある」と提言する。CGや音楽の高度な表現に加え、優れた物語性も求められるゲームソフトづくりは、ビジネスソフトよりはるかに難しいとも言われ、米国や韓国では国や大学で人材を育成しているためだ。

 日本の国際競争力強化のためには、クリエーターの能力強化はもちろんだが、多業種の業界慣習を理解し、ビジネスとしてのゲーム運営ができるプロデューサー能力を持つ人材が不可欠となる。「ゲームが好きだから」というだけの“オタク”的視点で対応できる時代は終わっている。

 (知的財産権取材班)

うーん英語でできるエロゲがほしいとか掲示板で書いてる外国人や(日本でもそんなに売れないからほとんど無いと思いますとか書かれてましたが)、アイドルマスターのデモムービー見て「これはぜひ吹き替えなしで字幕で出してほしい」とか書き込んでる外国人もいましたがもちろん少数でしょうなぁw